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現役パイロットに聞いた!コロナの影響と航空業界の前向きな取り組み (2/2ページ)

結香

緊急事態宣言が発令され、さらなる減便に追い込まれている航空会社。不安定な状況でもフライトに臨む現役パイロットを取り巻く環境の変化や本音、そしてコロナに負けじとする航空会社の前向きな取り組みをご紹介していきます。

不安の中でも前向きな姿勢を忘れないCA・パイロット達!航空会社の取り組みとは

感染リスクへの不安や経済的影響への懸念を持ちながらも、航空会社やCA、パイロットはいまできることをやろうと前向きに取り組んでいます。

その一部をご紹介します。


まずは、社内の新型コロナウイルス対策プロジェクトの発足です。


情勢の変化などで急な減便の追加や対応の変更などが相次いでおり、各地にフライトするCAやパイロットにはタイムリーな情報伝達が難しいことがあります。そのため、社内のイントラを使い、対策プロジェクトチームからタイムリーな情報共有を可能にしています。


これにより、会社として必要な情報を集約して社員へ正確に発信することができ、デマや不正確な情報で現場が混乱したりむやみに不安に陥ったするのを防いで、現場の一体感を高める効果を実感しているそうです。


また、パイロットは航空機に搭載する燃料の削減や最適化に積極的に取り組んでいます。


航空機の燃料費はとても高額で、燃油価格が1円アップするだけで会社の業績を大きく左右するといわれるほどです。減便により、現在の会社の経営状況が非常に厳しいことをふまえ、このようなコスト削減に貢献しているのです。


さらに、コストカット案としてパイロットとCA発案で実施され始めたものもあります。それはフライト中パイロットへのドリンク配布の廃止。微々たることかもしれませんが、社員一人一人がしっかりとコスト意識をもって業務に取り組んでいる表れだと感じました。


さらに、需要が高まっている医療用防護服について、ANAのCAが製造を支援する方向で検討段階に入っています。減便により人手が余っているCAを人材活用し、医療用防護服の縫製を支援する見通しとのことです。


ご紹介したのはごく一部ですが、現在の逆境においても航空業界は前を向こうとしているのがお分かりいただけたのではないでしょうか?


今こそポジティブに!自分にできることから!

パイロットや航空業界に限らず、いまあらゆる業界で働く方々が新型コロナウイルスにより様々な影響を受けています。


閉塞感が募り、不安を抱えて過ごす毎日の中で、ネガティブな考え方に傾きがちになってしまうかもしれません。私自身もそうでした。


ですが、ただ現状を嘆いたり不満を言うだけでなく、最善を尽くし皆で力を合わせて乗り越えようとする姿勢は、この世界的な危機を乗り越えるためなにより大切なのではないか、と本記事を執筆する中で改めて感じました。


一人が一人が少しでもできることを考え、行動に移せばきっと大きな力になりますよね。


私自身も、マスクが手に入らず困ってる知人や友人にマスクを配ったり、病院を経営している友人にマスクや消毒液を送ったり、医療機関に医療用トレーラーなどの物資を提供し支援するNPOに募金をするなど、小さなことですが実行に移しています。


この記事を読んで、少しでも前向きな気持ちになって下される方がいれば幸いです。


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