【アフリカ・オセアニア】意外と知らない世界の食事マナー〜出張や旅行で恥をかかないために〜
意外と知らない食事マナー。最終回の今回は、アフリカ・オセアニアの国々です。世界3大食作法のひとつである手食文化についてもご紹介します。
世界3大食作法とは?
世界には、ナイフやフォークを使う国、箸を使う国、手を使って食べる国があり、これらは世界3大食作法と言われます。
その割合は、手食が約4割で、他の2つは同じ割合です。
大昔はみんな手食でしたが、それぞれの国の宗教や食文化、主に食べている食材に適した方法によって今のスタイルがあります。
今回は、その中でも手食文化が多いアフリカ・オセアニア地域を中心としてテーブルマナーをお伝えいたします。
手食文化とは?
イスラム教・ヒンドゥー教圏で主に広まる手食文化は、アフリカ・オセアニア・東南アジア・中近東の地域で発達しています。
「食べ物は神から与えられた神聖なものであり、食器や食具は汚れたもの。自分の手だけが清浄なものである」という宗教的な戒律に基づき、手で食事をします。
手食の国で食事をする場合には、食事の前後に手をよく洗い、右手の親指・人差し指・中指の3本の指を使って食事をします。
左手は不浄の手とされているため、たとえ左利きであっても必ず右手を使用しましょう。
エジプト
カトラリーを使わず、手で食べることがあります。
出された食事に塩などを加える行為は作った人を侮辱すると見なされるので、マナー違反です。
また、カップにお茶を注ぐ時にソーサーにお茶がこぼれるほど注ぐことがあるのですが、間違いではありませんよ。
そして、他の人の食事をジロジロ見るのもマナー違反なので、周りへの視線に注意しましょう。
熱いものを冷ますためにフーフーすることは、衛生面の観点からタブーとされています。
なお、自分で自分のグラスにお酒を注いではいけません。
グラスのお酒が減っていることに誰も気づいていない場合には、隣の人に少しだけお酒を注いで注意を引いて注いでもらうようにします。
他人のグラスにお酒を注ぐことは礼儀であり尊敬を表すため、人のグラスが半分くらいになったらすぐに注ぎましょう!
また、料理は全部食べずに少し残すのが良いとされています。
タンザニア
食事の際は15〜30分遅れていくのが礼儀です。
むしろ、早く行くのは主催者への失礼にあたるのでご注意!
手を使って食べますが、カトラリーが用意されている場合もあります。
エチオピア
何でも手で食べます。
そして、食事を共にするみんなが同じお皿から手で取って食べるのが一般的です。
だからかと思いますが、食事中に指を舐める行為は無作法とされています。
また、ウェイターを呼ぶ時は手を叩いて呼びます。
南アフリカ
ナイフとフォークを使って食べます。
右手にナイフ、左手にフォークを持ち、持ち替えてはいけません。(コンチネンタル式)
オーストラリア
多文化的な国であるゆえ、アメリカと似て厳しい食事マナーは特にありません。
酒類販売許可を取っていないレストランでは、アルコールを置いていません。
「BYO(Bring Your Own)」のサインがある場合はお酒を持参する必要がありますので、事前に確認すると良いでしょう。
食べる時のクチャクチャという音は、とても嫌がられるのでご注意くださいね。