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空の安全を守る!「想いを乗せるフライト」 ~機上の空論 上空1万メートルからのエピソードvol.4 (3/3ページ)

藤岡 裕美子

CAが多くのフライトを重ねる中でたどり着いた接客への想いとは?「機上の空論 上空1万メートルからのエピソード」は、現役・元CAが「私にとって接客とは」というテーマでお送りする、リアルなエピソード満載の連載コラム。 第一回目は航空機は、人や物を目的地まで運ぶ手段?!ではありますが、もっと奥深いものがあることに気付かされたエピソードをご紹介致します。

安全が一番!

幼いころからCAになりたくて、CAの方たちが機内で優しく接してくださったように、私も憧れの姿に近づきたい、と思っていましたし、お客さまのご様子を察して、おもてなしの思いをカタチにすることはとても大切だと思います。


でも、飛行機が特殊な乗り物である以上、不安に感じながらお乗りくださるお客さまがいらっしゃることも確かです。CAは、飛行機が揺れた時にお客さまの不安な気持ちを理解して差し上げる、不安な気持ちに寄り添うことも大事だと思います。不安な気持ちのままだと、快適にお過ごしいただくことも難しいのではないでしょうか。


日常でも、ちょっとした一言で、不安が軽減されたり、気持ちが軽くなったりした経験、みなさまにもきっとありますよね。

言葉を大切に、「大丈夫?」「手伝いますよ」などなど、ちょっとした一言をかけあえば、きっと空気がやわらかくなると思います。


CAは接客する部分しかお客さまの目に触れませんし、その土台にある「保安要員」としての部分を見られることがないのは、それだけ安全だということですので、素晴らしいことだと思います。


でも、CAは、接客はもちろん、お客さまの命をはじめ、空の安全を守る、とても責任の重い、やりがいのある仕事ですので、次に飛行機に乗った時にはぜひ、CAたちの笑顔の奥にある、プロフェッショナルな部分に思いをはせていただければ幸いです。


 ※ちなみに、私は退職するまで5000時間以上フライトしましたが、一度も怖い思いをしたことはありませんし、父も30年以上元気でフライトしていますので、ご安心を!

藤岡 裕美子

はじめまして。 藤岡裕美子と申します。 私は剣道に取り組んでいたこともあり、常に日本の歴史や文化に興味を持ってきました。 ただ、幼いころから語学が好きで、CAになることが夢だったので、つい海外に目をむけていましたが、最近では改めてドメスティックな目線が強くなりました。 日本には相手を思いやる文化が根付いていて、そこには常に美学という概念が根底にあります。 (たとえば、剣道の試合では1本取ったあとにガッツポーズをするとその1本が取り消されてしまうルールがあるんですよ!) 特に立ち居振る舞いやしつらえなどは、接客やその空間のことだけととらえられがちではありますが、日本人以上に日本文化が海外の方に評価される中、今やビジネスのみならず、様々なシーンでおもてなしの心が求められ、その心を表現するためのマナーも知らなくては、その心を相手に伝えるのは難しいと思っています。 私は、現在PRという、様々なコミュニケーションツールを用いて、“人に情報を伝える”という仕事をしています。 CAメディアでは、二十四節気など生活に根付いた和の文化や、おもてなしのマナーなど、「和」を中心にお伝えしていくつもりです。 皆さんに、ちょっとでも日々の四季感を豊かに楽しんでもらえるお話を執筆していきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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