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もう時効!?辞めた今だから言える私の最悪フライトエピソード

藤原 絵里

数年間のCA生活。楽しいフライトもあれば辛いフライトも多々ありました。辞めた今だからお話出来る、わたしの最悪なフライトの思い出をお話します。

わたしのCA生活

私は、中東の外資系航空会社で約4年勤務しました。

中東をベースに世界中に飛べるのが魅力でした。

4年間で36か国フライトしました。

そんな中、今でも忘れられない最悪のフライトをお話します。

退職した今だからこそお話できるエピソードばかり!




機内でパーティー!?さすがに常識を疑ってしまったフライト

LOS(ナイジェリア・ラゴス、ムルタラ・モハンマド国際空港)行きのフライトの事です。

その日、わたしはビジネスクラスに乗務していました。

お食事のサービスが終わるころ、エコノミークラスのCAが泣きながらビジネスクラスへ。

泣きじゃくって話も出来ず、かろうじて聞き取れたのは、食事のカートをキャビンに残してきたようだと言うこと。

カートをキャビンに出しっぱなしにするのは、安全面で絶対にやってはいけないこと。

ビジネスクラスのサービスはほとんど終わっていたので、わたしが代わりにエコノミークラスへ。

すると、通路には食べ終わったトレイ(トレイのみで、カトラリーやカップは無い……)が散乱。

お客さまは座席の上に立って、歌って踊って、大盛り上がり。

「トレイを拾って!カートが進めないから!!」と、私は大声で怒鳴りながらトレイの回収。

おおよそ、CAとは思えないような口調と態度で、何とか着陸までにトレイの回収を終えました。

お見送りの際には、皆、毛布を体に巻いています。

「毛布は持って行ってはいけません!!」と、またまた大声を張り上げて回収。

機内誌も、お手洗いの石鹸やクリーム、座席のクッション、ヘッドセット等、色々な物が無くなっていたという、さすがに常識を疑ってしまうフライトでした。




お酒を勝手に持っていく!?必死で回収したフライト

DAC(バングラデシュ・ダッカ、シャージャラル国際空港)行きのフライトのこと。

わたしは、小さな機材でエコノミークラスの責任者でした。

わたし以外は、なんとフライト歴数か月と言う新人さんのみ。

お客さまとは、とにかく英語が通じません。

機内通訳もいませんでした。

離陸前も座らず、シートベルトも締めてくださらない状況で、ジェスチャーと、本来であれば使ってならない命令形での会話。


着陸直前に何とかお食事サービスが終わり、CAにはキャビンの最終確認をお願いしていた時、ウィスキーの瓶が1本足りないことに気が付きました。

空瓶であっても、必ず数を数えて持ち帰ることが規定では義務付けられていました。

無ければ解雇の可能性も!

なりふり構わず、誰かれ構わず、「誰!?ウィスキーの瓶、隠してるの誰!!」と必死の形相でキャビンを歩くこと、3往復。

やっと、ゴロンと通路に投げてくれた人が!

誰か分からないけど、ありがとう!とホッとしました。


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