イレギュラー発生!国際線CAの台風時のフライト体験をレポート (2/2ページ)
秋は台風が多く発生する季節。できるだけ自分の乗務便にかぶってしまうのは避けたいですが、職業柄イレギュラーはつきもの。台風時、実際にイレギュラーフライトになってしまった実体験をご紹介します。
ダイバートへのお客様の反応は?CAに求められる対応は?
厦門空港に無事着陸した後、キャプテンからのアナウンスがすぐに入りました。
このまま天候の回復を待って、様子を見て再び目的地の広州空港へ出発すること、お客様にはこのまま機内でお待ちいただくこと、がアナウンスされました。
チーフパーサーからの指示で、お疲れのお客様に温かいコーヒーとお茶をご用意しお配りすることに。
また機内食のサービスは終了していましたが、夜も更けていたので、お腹がすいた方には余っているおつまみを提供するなどの対応に追われていました。
お詫びの気持ちを込めながら、丁寧にサービスすることに注力しましたが、びっくりしたのがお客様からのクレームが一切ないこと。
内心イライラされている方や、不安な方、慣れない厦門に行くことに不安を感じられる方もたくさんいらっしゃるはずなのに、声を荒げたり、CAに文句を言う方は一人もいらっしゃいませんでした。
「台風だからしょうがないね。」とおっしゃって我慢強く待っていただけるお姿に、こちらが感謝したくなりました!
お客様はもちろんですが、CAも乗務時間を大幅に超えていたので、疲れもピークに。
しかし温かいお客様や、働き者のCAたち、みんなで支えあい、団結できたようなフライトになりました。
いつどこで起きるかわからないイレギュラー
その後予想より早く広州空港周辺の天候が回復し、厦門空港に一時間ほど滞在した後、無事再出発。
広州空港到着時刻は大幅に遅れましたが、なんとか深夜に到着でき、お客様は翌朝からのお仕事に間に合うことができました。
台風もそうですが、いつどこで起こるかわからないイレギュラーフライト。
イレギュラー時には焦らずCAみんなで協力して乗り越え、巻き込まれてしまったお客様の気持ちに寄り添うことがとても大切です。
また自分が乗客として乗っている時にイレギュラーに遭遇した場合は、CAとパイロットを信じて、一致団結したフライトにしたいな、と自身の経験を通じて思います。