CAの不妊治療事情って?シフト勤務との両立やJAL、ANAの不妊治療に使える休暇制度について (2/2ページ)
不妊治療はその独特な治療方法から、仕事との両立が難しいと言われています。CAをはじめとするシフト勤務と不妊治療の相性、CAならではの両立の難しさ、また、少しずつ広がりを見せている不妊治療関連の休暇制度についてご紹介いたします。
JALの「不妊治療休職制度」
JAL(日本航空)では2016年から「不妊治療休職制度」というものが導入されました。高度生殖医療(体外受精、顕微授精)を行う場合、最長1年間休職することができるという制度で、利用は1人につき1回限り、男女とも利用可能です。
休職期間は無給ですが、腰を据えて治療に向き合うことができます。しかし1年という期間は案外短く、計画的にとることが大切だと思います。妊活し始めてすぐお休みするのではなく、ぜひ検査など終えて、今月から採卵する、というタイミングで休暇を取得されることをお勧めします。また、申請には様々な基準があり、それを満たしている人のみ取得が可能となるそうです。
ANAでも導入されている「サバティカル休暇制度」
最近では理由を問わず長期休職できる「サバティカル休暇」という制度を導入する企業も増えています。
ANAでも2021年4月から導入が開始され、取得期間は1〜5カ月の1カ月単位と1年、1年半、2年から選ぶことができると言います。不妊治療はとてもプライベートなことですし、「言いたくないから不妊治療休職は取れない」という方もいらっしゃると思います。その点、休暇を取るために理由を言わなくてよいのは、当事者にとってストレスの軽減に繋がります。
妊活とキャリアを両立しやすい社会を目指して
また、ある企業では「エフ休」「エル休」など、不妊治療だけでなく女性のヘルスケアサポートをパッケージ化しての休暇制度を導入しているそうです。
企業にとっては働き盛りの女性社員が不妊治療を理由に退職する「不妊離職」は避けたいところ。
ぜひ、当事者にとって利用しやすい制度を整えると同時に、利用しやすい企業や社会の風土の醸成をかなえていっていただきたいと願います。