CAの髪型にショートヘアの時代も!?CAの髪型の変遷 (2/2ページ)
今やCAのトレードマークとも言える夜会巻きやシニヨンヘアですが、以前はCAと言えばショートヘアという時代もあったとか!ここではロングヘア解禁へ大きな足掛かりを作った、当時の日本航空のパーサー川井利夫さんにお話を伺いました。
ロングヘア解禁までの流れ
川井さん:実は、CAのロングヘアが解禁になったのは、ややミリタリー調の6代目制服(1977年10月)をお披露目したときなのです。それまではショートヘアしか認められていませんでした。ロングの場合、緊急脱出時に髪がひっかかる恐れがあるというのが理由でした。
1970年代に入ると、B747 ジャンボジェットが主流になり、飛行機の安全性が飛躍的に高まりました。そんな状況から、CAたちからはロングヘア解禁の声が出始めていました。
当時、私はパーサーとして飛んでいたのですが、地上勤務となり、新制服導入準備として、制服着用基準の改訂を担当していました。この際だから、ロングヘアをOKにしてしまおうと、客室乗員部内を説得して回りました。そして、ついに部会でOKが出ました。
ただしロングヘア解禁の条件として、ひっつめる、シニヨンにするなど、髪をまとめるという規程を作りました。
「見られています爽やかなあなた」というようなキャッチフレーズを作り、CAに対して、新制服着用キャンペーンを行い、乗員部内には、資生堂のアドバイスを受けて作ったショートヘアとロングヘアの7つの髪型パターンを掲示し、参考にしてもらいました。その後、JALの改定を見た他航空会社もロングヘアを解禁するようになりました。
これがCAたちのロングヘア解禁の歴史です。
編集部:その努力があって今のCAヘアスタイルがあるのですね!ショートヘア以外もOKになったことで、社内では何か動きがありましたか?
川井さん:ロングヘアが解禁になって10年過ぎたころに、CAたちと撮った写真を見てみいたのですが、新人たちは相変わらずショートヘアで写っていました。現場では、「シニヨンにするなんて、あなた10年早いわよ!」という無言の圧力があり、新人CAたちは新人らしくショートヘアにしていました。訓練生たちも、自主的にショートヘアにして訓練を受けていましたね。若手CAたちが平気でシニヨン姿になるようになったのは1990年ころからだったと思います。
編集部:そうだったのですね。なんとなく分かる気がします(笑)
今日のCAのまとめ髪の背景にはこのような歴史があったのですね。
本日は貴重なお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました!