CAの髪型にショートヘアの時代も!?CAの髪型の変遷
今やCAのトレードマークとも言える夜会巻きやシニヨンヘアですが、以前はCAと言えばショートヘアという時代もあったとか!ここではロングヘア解禁へ大きな足掛かりを作った、当時の日本航空のパーサー川井利夫さんにお話を伺いました。
「CAの髪型=ショートヘア」の時代
CAの髪型がショートヘアだけだった時代があったのはご存知ですか。
なぜショートヘアだけだったのか、いつからロングヘアが解禁になったのかなど、CAの髪型の変遷について当時の日本航空男性パーサーの川井利夫さんにお話を伺いました。
編集部:今やCAのトレードマークとも言える夜会巻きやシニヨンですが、昔はショートヘアだけだったというのは本当ですか。
川井さん:今では考えられないでしょうが、実は、そうだったんですよ。1977年ごろまでは、「CAはショートヘア」が身だしなみ基準になっていました。
編集部:新人訓練中に銀座の美容室にみんなで切りに行ったという話を教官から伺ったことがありますが・・・
川井さん:訓練が始まると、銀座の資生堂に連れていかれビューティーレッスンを受けていました。ロングヘアの人はバッサリ切られショートヘアにさせられました。それが当時の基準だったのです。
ヘアスタイルは3つのパターンしかありません。その中から自分に合うであろうヘアスタイルを選んでいました。その上で、資生堂の講師よりメイクアップの仕方を教わっていました。その後、訓練部にメイクアップルームができたので、「Beauty Lesson」の授業となり、そこでメイクアップや歩き方、立ち振る舞いの授業が行われていました。
編集部:3パターンの中から選んでいたのですね。新人CAの方々の反応はどのようなものでしたか。
川井さん:長い髪のお嬢様スタイルでいたのを、有無を言わさずカットされていました。ショートヘアに慣れていないので、切られた人は、落ち着かないのかいつも髪の毛を触っていましたね。
加えて、機内が薄暗いので、明るめのメイクしなさいということで、真っ赤な口紅を塗り、頬には紅を入れました。最初の頃はまるでひょっとことおかめのおかめみたいな顔をしていましたね。でも飛び始めると、そこはCAたちですので、だんだんさまになっていきました。
でも髪の毛が肩にかかるなど基準を逸脱すると、何人かの有名な怖いお姉さまCAたちに呼び出しをくらっていました。
編集部:そのようにして統一美が確立されていったのですね。それではいつ頃から今のような夜会巻きやシニヨンが解禁になったのでしょうか。