【CA→旅行系WEBサービス起業】CAの転職&セカンドキャリア体験談vol.4
セカンドキャリアについて考えた時、多くの業界・会社・職種があり、それぞれの持つスキルや経験をどのように活かし、未来につなげていけばよいのか分からないという悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。ここでは転職をお考えのあなたへ、元CAに聞く「CAの転職&セカンドキャリア体験談」をリレー形式でお伝えして参ります。
【第4回】 「CAの転職&セカンドキャリア体験談」
「今までのキャリアを活かして違う仕事をしてみたい」
「子供を産んでからも自分のペースで続けられる仕事を見つけたい」
「好きなことを活かしてマイペースに起業したい」
そんな風に思っていている女性も多いのではないでしょうか。
でも実際に行動に移そうとすると「何がやりたいのか分からない」、「自分のスキルやキャリアをどう活かしていけばよいか分からない」など数々の悩みが出てくるもの。特にCA(客室乗務員)は一般的に「潰しがきかない」と言われている職業ですが、そのキャリアや自分の趣味や特性を活かして輝かしいセカンドキャリアを手に入れている人もたくさんいます。
ここでは転職をお考えのあなたへ、「CAの転職&セカンドキャリア体験談」として生の声をお伝えして参ります。
CAの方もそうでない方も参考にしていただけたら幸いです。
第4回:矢野亜希子
航空会社:全日本空輸株式会社(2009年~2011年)
国内線/国際線:国内線
現在の職業職種:IT系会社代表 旅行系Webサービス運営(TABITICKET)
たくさんの人や文化と出会いたいと思い始めたCAとしてのキャリアを足がかりに、その後も「好き」や「やってみたい」という気持ちを追いかけて3回転職。現在は大学時代の親友と会社を立ち上げ、旅の魅力を伝えるサービスを展開しています。
この記事を通して、自分が好きなものを見つけ続け、追いかけつづけることであたらしいキャリアが開けていく面白さを伝えられれば幸いです。
最初のキャリアにCAを選んだ理由
はじめてCAという職業に憧れを持ったのは高校生の頃でした。華やかな世界に憧れたというよりは、仕事で世界中を飛び回り、多くの人・文化との出会いがある、刺激的な職業に見えたからです。
語学や海外の文化が好きだったので外国語大学に進学し、そこで「フランス語」に恋に落ち、パリに留学もしました。就職活動の際にはフランス語を活かせる仕事を希望していましたが思うようには見つからず、フランスに拘らず世界を知れる職業・・と考え、高校生の頃に憧れたCAになろうと決めました。
実際にCAになって
CAの日々の仕事は、お客様の快適なフライトをサポートする接客業務が目立ちますが、実は一番大切なのは保安業務。たくさんの暗記事項、厳格なルールについていくのに苦労しました。ただ幸運なことに、勤務していた2年半の間、チームのメンバーやお客様に恵まれ、本当に楽しく学びの多いフライトの数々を経験することができました。
富士山を楽しみにされていたご高齢のお客様が「生涯で最後かと思っていたのに、曇りで見えなかったから残念」と仰っていて、ポストカードに富士山の絵を描いて渡したら涙を流して後日お礼状までくださったこと。
誕生日のお客様に、クルーみんなでキャンディーネックレスをつくってお渡ししたら、周りのお客様も一緒になってお祝いをしてくれたこと。
機内にあるものを使って、気持ちを形にし、それがお客様の感動を生み出す。日々お客様の表情に敏感でいれば、幸せの流れを生み出すチャンスがいくらでもある、そんな環境が大好きでした。
また、2年間の乗務で国内線のみの経験でしたが、それまで海外志向だった私にとっては、日本の魅力を知る貴重な機会でした。一番感動したのは、青森県の青池。日本にこんな綺麗な景色があったのかと目から鱗でした。乗務以外にも、2日でもオフがあればすぐに国内旅行に。長期の休みはほぼパリを起点にヨーロッパでしたが、家族や同期と韓国やハワイにも。一人でも飛び回り、気軽でディープな「旅」が大好きになっていきました。
退職の決断
もともと世界を知りたいとCAになったのでもちろん国際線の乗務を目指していましたが、2年が経ったとき、本当に自分がやりたいことをもう一度見直そうと思い立ちました。
「私の人生のパートナーであるフランス語をしっかり使って仕事がしたい。」
もうすぐ国際線異動というところだったので決断は難しかったですが、このままだといつまでも動けない!と思い、退職を決意。2011年の秋にパリに居を移し、旅行代理店に勤務しました。CA時代に培ったお客様への対応、旅が好きという気持ちもしっかり活かせたように思います。