いつも涼し気なCAの陰の努力とは?CAのマル秘「汗のニオイ対策」座談会
日系エアライン、外資系エアラインの現役・元CAたちによる「汗のニオイ対策」座談会を開催。汗をかきやすい環境にあるCA達の機内での実態や、機内でこっそりと行っている陰の努力、そして日頃から心がける汗のニオイ対策をせきららトークいたします。
CAの知られざる汗のニオイ事情に迫る!
お客様の前ではいつも笑顔で優雅に働くCA。
そのため汗とは無縁なイメージを持たれることが多いのですが、実は相当な努力で汗のニオイと闘っていることをご存知ですか。
ここでは日系エアライン、外資系エアラインの異なる航空会社の現役CA、元CAに集まっていただき、CAの汗のニオイ対策についての座談会を開催。CAの知られざる汗のニオイ事情、そして普段はあまり口にしない陰の努力に迫ります!
会社のマニュアルで汗に関する規定が?
まずはCAの汗のニオイに関するあまり知られていない背景をご紹介いたします。
機内ではお食事やお飲物を提供するため、CAは清潔感が非常に重要です。また、お客様との距離が近いため、少しの汗のニオイでもお客様に不快感を与えてしまうことに繋がってしまうことも。そのため、航空会社のマニュアルに「ニオイ」についての規定が定められているほどなのです。
多くの航空会社では常に全身の清潔感を保つようにという旨の記載があります。その中でも、日系エアラインでは、香水の使用を禁止したり、ハンドクリームやスタイリング剤などの香りにも気を付けるようにという指示も。
一般的に良い香りとされているものであっても、人によっては不快に感じてしまわれたり、お食事やお飲み物を楽しむ際の妨げになってしまうこともあるからです。
また、外資系エアラインでは、制服を着る前には必ずシャワーを浴びるよう記載されている会社も。さらに、フライトの際に必ず持っていなければならない必携品リストの中にデオドラントも入っていて、抜き打ちでチェックされることもあるそう。
日本と海外で違いはあるものの、清潔感を保つためニオイに対する意識が高い点は共通しています。
それでは、そんなCA達の生の声を聞いてみましょう。今回集まっていただいたのはこちらの3名です。
写真左から
元日系エアラインCA 神原李奈さん(29歳)
現役外資系エアラインCA 大澤ありささん(28歳)
元日系エアラインCA 森下あさみ(30歳)
CAは汗をかきやすい!?機内での実態
編集部「フライト中、汗をかくことはありますか?」
神原「機内温度はお客様が快適に過ごしやすい温度に保たれているので、常に動き回っているCAにとっては暑いんです。なので汗はとてもかきやすい環境です。」
森下「しかも巡航中は飛行機の機首が少し上がっているので、実は機内は坂道になっているんですよね。」
大澤「そうそう。あと限られた空間に機内食から清掃用品まで全て収納されているから、背伸びしたりしゃがんだり、上下運動もかなりハード!」
神原「お客様の前では慌ただしさを感じさせないようゆったり動くようにしていますが、カーテンの奥のキッチンではものすごい勢いで動いてます、私達(笑)」
機内準備~お客様の搭乗中はかなりハードで汗だくに
編集部「特に大変なときや苦労していることはありますか?」
大澤「お客様の搭乗中が特に大変です。うちのエアラインは中東ベースなので、外の気温が45℃を超えることもあるんです。搭乗中は外の熱気が入ってくるので暑くてたまらない……」
神原「搭乗中が一番汗かきますよね!定時出発のためにいつもできるだけ早め早めに行動していたので、飛行機が泊まっているスポットまで遠いところだと10~15分速足で歩いて行き、飛行前の安全確認業務や機内準備で息をつく間もなく動き回り、お客様を迎える時にはもう汗だく。そして搭乗中はお手荷物の収納で重い荷物をたくさん持ちあげるので、まさに汗のニオイとの戦いです。」
森下「手荷物収納で腕を挙げた際に、脇に汗じみがあると目立ってしまいますし、汗のニオイが漂ってお客様に不快な思いをさせてしまっては大変ですし。」
大澤「制服は全員で統一されていなければいけないので、暑いからといって自分だけジャケットを脱ぐこともできないのも辛い。」
森下「私は国内の短距離フライトが多くだいたい1日に3~4便乗務していたので、そのたびにお客様のご搭乗が。夏場は特に大変でした。」
神原「便間も時間がタイトなので、ゆっくり涼んでいる暇もないですしね。長距離フライトでもお食事サービス、機内販売、セカンドミールの準備…と機内は常に時間との闘い。こまめに汗のニオイのケアなんてしていられないのが現実です。」
森下「でも機内ではお客様との距離が非常に近くニオわせるわけにはいかないので、汗のニオイ対策には常に気を遣いますよね。」