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マスク着用で熱中症のリスクが上がる⁈覚えておきたい予防・対策・対処法を現役CA栄養士が解説

神原李奈

7月も半ば、これからの時期心配なのが熱中症ですよね。今年は感染症予防のためにマスクをつける機会も多く、今まで以上に注意が必要。今回は、熱中症にかからないための予防・対策やなってしまったときの対処法など、現役CA栄養士の神原が解説します。

命の危険から身も守る!熱中症の予防・対策・対処法

7月も半ば、これからの時期心配なのが熱中症ですよね。

厚生労働省の人口動態統計によれば、平成30年には1581名の方が熱中症で亡くなっています。

今年は感染症予防のためにマスクをつける機会も多く、今まで以上に注意が必要です。

今回は、熱中症にかからないための予防・対策やなってしまったときの対処法など、現役CA栄養士の神原が解説します。

 

 

熱中症とは?

体内の水分やミネラルが失われ、体温をうまく調節できなくなってしまい、体の中に熱がこもった状態のことを熱中症と言います。

その症状は、めまいや不快感などから意識障害まで幅広く、重症度によって変わります。


(参考:環境省 熱中症予防情報サイト)

発症には、気温や湿度、風の強さや放射熱・輻射熱(太陽の日射しや照り返しなど)が関係しています。

真夏に起こるイメージが強いと思いますが、実は梅雨明け前後の晴れの日が続いた時に起こりやすく、ちょうどこれからの時期に注意が必要です。

 

 

今日からできる熱中症予防・対策

まずは熱中症にならないように日頃から気を付けることが大切です。具体的には、次のようなことを心がけましょう。



1. 外へ出かける際は、暑い日や時間をさける。

でかける前に、ニュースやネットで天気や気温などをチェックする方は多いのではないでしょうか。

これからは、それらとあわせて暑さ指数(WBGT)も確認しましょう。

暑さ指数(WBGT)とは、熱中症予防を目的としてアメリカで提案され、人体と外気との熱のやりとりに与える影響の大きい湿度・日射など周辺の熱環境・気温の3つを取り入れた指標です。


(参考:環境省 熱中症予防情報サイト)

今月から10月下旬までの間、関東甲信地方では、当日や翌日の暑さ指数(WBGT)が33以上になることが予想された場合に、環境省と気象庁が共同で熱中症警戒アラート(試行)を発表することになっています。

日々の暑さ指数(WBGT)は、環境省 熱中症予防情報サイトから確認できますので、見てみてくださいね。



2. 熱がこもらないような服装をする。

洋服を選ぶときは、通気性の良いものを選びましょう。

また、日傘や帽子などは熱中症だけでなく日焼け対策にもなり、おすすめです。

「おしゃれは我慢」という言葉がありますが、熱中症予防のためにも涼しい格好をしてくださいね。

外出先で冷えが心配なら、薄手のカーディガンを持っていき、適宜体温調節をしましょう。



3. 室内の温度管理をする。

遮光カーテンやエアコンを使い、室内が高温にならないようにしましょう。

エアコンは乾燥や冷えに繋がるからと使用を控えている方もいらっしゃるかもしれません。

わたしも数年前までは暑くてもエアコンをつけずに我慢していた時期もありましたので、気持ちはわかります。

しかし、熱中症になってしまっては元も子もないですよね。

暑い日には、エアコンをつけましょう。



4. こまめに水分補給をする。

汗をかくと水分だけでなく、ミネラルも一緒に失われます。

水分補給をする時は、水やお茶を飲むよりも、スポーツドリンクや経口補水液などのミネラルを含む飲み物を飲みましょう。

ただし、スポーツドリンクは糖質が多いので、飲みすぎは禁物です。

また、飲むタイミングとしては、喉が渇いてからではなく、渇く前に飲むようにしましょう。

 

 

「新しい生活様式」と熱中症予防

最近では、感染症予防のために日常的にマスクをつけている方がほとんどだと思います。

しかし、これから本格的に暑くなってくると、マスクの着用には注意が必要です。

厚生労働省は、熱中症のリスクがあがる可能性があるとして、屋外で周囲の人と2m以上の距離が保てる場合には、マスクをつけることをすすめていません。

温度や湿度の高い環境では、マスクをつけることで、心拍数や呼吸数、体感温度などがあがります。

それにより、体に負担がかかってしまうからです。

もしもマスクをする場合には、ハードな運動や作業は避けるようにし、時々マスクを外して休憩をとりましょう。

その際は、周囲の人との距離を確保してくださいね。

また、室内でのエアコンの使用に関して、コロナウイルス対策のためには換気が必要であるとしています。

電気代がもったいないと感じるかもしれませんが、エアコンをつけていても窓を開けたり換気扇を回したりして、換気をしましょう。

 

次のページ:こんな時はどうする?熱中症の対処法

 

 

熱中症かな?と思った時は

体調に異変を感じたら、無理をせず休みましょう。

外にいる場合には、室内の涼しい場所に移動してください。

そのような場所が近くになければ、日陰や風通しの良い場所でも大丈夫です。

衣服は緩めて通気性を良くし、熱を逃しましょう。

冷たいペットボトルや氷を入れたビニール袋などを使って太い血管が通っている首回りや脇の下、足の付け根を冷やすと体温が下がりやすいですよ。

水分補給もしっかり行いましょう。

自分以外の人が熱中症を起こしているときも対処法は同じです。

自分で水が飲めない場合や意識障害を起こしている場合には、救急車を呼んでくださいね。

 

 

予防・対策をして、楽しい夏を!

誰にでも起こりうる熱中症。

今回ご紹介したような予防・対策をすることで、熱中症のリスクをさげることができます。

ぜひ実践してみてくださいね。

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