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いまさら聞けない!?元国際線CAが教える日本酒のキソ知識 (2/2ページ)

藤岡 裕美子

元国際線CAで、その後日本酒酒造メーカーに勤めたからこそ分かりやすくお伝えできる、日本酒の基礎知識。難しいことばや漢字ばかりの日本酒用語も、ベーシックなところを知れば難しくありません!これであなたも今日から日本酒通!

ポイント2:精米歩合(せいまいぶあい)とは?

精米歩合とは、そのお酒を造るときに何パーセントのお米を削ったかがわかります。

精米歩合70%だと、30%削って70%お米を残した、ということ。精米歩合35%だと65%削ったということになります。


≪精米歩合≫

70%以下・・・特別本醸造・本醸造酒

60%以下・・・吟醸酒純米吟醸

50%以下・・・大吟醸酒純米大吟醸酒


ちなみに、削れば削るほどお米本来の味、というよりも淡麗な味わいになるので、削る=いいお酒ではなく、人それぞれのお好みですね。




ポイント3.生酒・生詰・生貯蔵酒などなど

日本酒はしぼったあと、こうじ菌の働きを止めて味を安定させるため、火入れをして貯蔵します。

じっくり寝かせた後、瓶詰の前にもう一度火入れをして殺菌し、出荷後も味が変わらないようにします。



・生酒→一度も火入れしない。どんどん味が変化するので、変化を楽しめるお酒。

・生貯蔵酒→貯蔵する前は火入れしない。瓶詰前に1度火入れをする。うまみがどんどん増していく。

生詰酒→火入れして貯蔵し、瓶詰のときは火入れしない。まろやかなお味。


これらは、「火入れ」をする、しないの貯蔵の話ですが、どれも“フレッシュさ”をアピールした用語です。

ちなみに“無ろ過”はNon-Filterの意味。お米本来の味わいを楽しめます。




ポイント4.吟醸ってなに?

最後に、よく耳にする「大吟醸・吟醸」についてです!

“吟醸”というのは、“吟醸造り”のことで、低温でじっくりゆっくり発酵させます。

すると、お酒から不思議なことに、りんごやバナナに例えられる「吟醸香」という香りが感じられるようになります。


米・米こうじだけでできていて、吟醸造りであれば、「純米吟醸」、精米歩合が50%以上になれば「純米大吟醸」、

醸造アルコールが入ると、「吟醸酒」、精米歩合が50%以下になると「大吟醸酒」です。




日本酒をさらに楽しもう!

漢字だらけで、なんだかよく分からない印象の日本酒も、知れば知るほど自分の好みが発見できて、楽しいですよ!

日本酒はお料理を引き立てる、名脇役!

最近はスリムな500㎖などのサイズも増えてきていますし、ぜひ、いろいろ飲み比べて季節の移ろいを感じながら、お料理と味わってみませんか。

日本酒は日本の気候、文化のなかで醸成されてきたので、私たちの口や体によくなじみます。

ぜひ、自分好みの日本酒を見つけてみましょう。




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藤岡 裕美子

はじめまして。 藤岡裕美子と申します。 私は剣道に取り組んでいたこともあり、常に日本の歴史や文化に興味を持ってきました。 ただ、幼いころから語学が好きで、CAになることが夢だったので、つい海外に目をむけていましたが、最近では改めてドメスティックな目線が強くなりました。 日本には相手を思いやる文化が根付いていて、そこには常に美学という概念が根底にあります。 (たとえば、剣道の試合では1本取ったあとにガッツポーズをするとその1本が取り消されてしまうルールがあるんですよ!) 特に立ち居振る舞いやしつらえなどは、接客やその空間のことだけととらえられがちではありますが、日本人以上に日本文化が海外の方に評価される中、今やビジネスのみならず、様々なシーンでおもてなしの心が求められ、その心を表現するためのマナーも知らなくては、その心を相手に伝えるのは難しいと思っています。 私は、現在PRという、様々なコミュニケーションツールを用いて、“人に情報を伝える”という仕事をしています。 CAメディアでは、二十四節気など生活に根付いた和の文化や、おもてなしのマナーなど、「和」を中心にお伝えしていくつもりです。 皆さんに、ちょっとでも日々の四季感を豊かに楽しんでもらえるお話を執筆していきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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