あなたのおもてなしスタイルは日本流?ニューヨーク流?
塩胡椒で味を足すのは失礼?ホストはゲストと一緒になって楽しんでしまってもいいの?ホームパーティー文化は国によって異なるので、その背景にある文化や心遣いを理解しておくことが大切です。ここでは、元日系エアライン客室乗務員で現在はニューヨークでテーブルコーディネートなどのおもてなしの講師を務める筆者が、日本とニューヨークのおもてなしスタイルの違いを例に取り、その疑問にお答えします。
知らないと失礼に⁈国によって異なるおもてなしスタイル
レストランでのお食事よりもアットホームな雰囲気が楽しめるのが魅力のホームパーティー。ただ、自分がホストとなると、ゲストの方にどうやったら喜んでいただけるか、失礼がないかなど頭を悩ませることもありますよね。
おもてなしのスタイルは国によって異なるものです。
単純に形式を覚えるのではなく、なぜそのようにされているのか背景にある文化や心遣いを理解することが大切です。
ここでは、元日系エアライン客室乗務員で現在はニューヨークでテーブルコーディネートなどのおもてなしの講師を務める筆者が、日本とニューヨークのおもてなしスタイルの違いを例にご紹介します。
塩胡椒で味を足すのは失礼?
突然ですが、お食事の際にダイニングテーブルに塩胡椒は出しますか?
海外ではテーブルの上に塩胡椒が置かれているのは一般的です。これは外国人ならではのおもてなしの一つで、「あなた好みの味で食べてほしいからこそ、好きなように味付けの微調整をしてね!」という心遣いです。
日本人の場合、せっかく出された料理に調味料を足すのは、味が薄いなど誤解を招きかねない行為でもあり、出されたものを「美味しいですね(あなたの味付けが)」というのが一般的です。
スタイルは正反対ですが、どちらも相手を思い遣っている点では共通していますね。
ホストはゲストと一緒に楽しんでもいいの?
ホストは、ゲストと一緒にずっと座りっぱなしで楽しんでしまっても良いのでしょうか?
ニューヨークでは、ホームパーティーではゲストと一緒に最初から最後までお喋りを自分自身も一緒に楽しむのが一般的です。
必要最低限の準備だけして席につき、後片付けはまとめて最後に行います。冷めても美味しいお料理がたくさん並び、とても要領がよいのも素晴らしい点です。
対して日本流は、きめ細かい配慮があり、「熱いものは熱く、冷たいものは冷たく」提供したい為に、ホストはよくテーブルを離れて次のメニューの準備に取りかかります。同時に、空いたグラスやお皿はないかなどに目を向けゆっくり座っていられません。
この動きは常にお客様ファーストのCAワークと重なります。相手の様子を見ながら臨機応変に対応する、これはとても重要なことなのです。
ゲストが日本人なら日本流、外国人ならニューヨーク流と相手によっておもてなしスタイルを変えるのも良いですね。
いかがでしたでしょうか。
これらはどちらが正解というものではないので、この背景を理解したうえでTPOによって使い分けたいですね。