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心がラクになる!「論語」に学ぶ職場での人間関係を良好にする考え方

さくら

2500年以上も読み継がれてきた『論語』には、人間の本質を捉えた、人生の指針となることがたくさん書かれています。職場での人間関係にも役立つ、心がラクになる章句を、CA時代の経験も踏まえてご紹介します。

CA時代にも役立った!『論語』から学ぶ人間関係を円滑に進める方法


『論語』とは、聖人と言われた孔子とその弟子との言行録です。江戸時代、全国各地に寺子屋があり、武士から一般民衆に至るまで広く読まれていました。2500年以上も前に著された『論語』は、「人の生きる意味は何か」「いかにして生きるべきか」ということを私達に教えてくれます。この教えは、決して風化することなく、どの時代にも受け入れられ、いまなお新鮮であることを実感します。


今回は互いを思いやり協調する「和の心」を子どもに伝える『寺小屋 美心塾』を開講している私、阿部円香が、人を見る目、人間関係を良好に保つコツが書かれた論語の章句を3つ、CA時代の経験とともにご紹介します。



周囲の評価に惑わされず、自分の目で確かめ判断する

『子曰く、衆これを悪(にく)むも必ず察し、衆これを好むも必ず察す』(衛霊公第十五)


これは、「みんなが悪く言うからといって、その評価に惑わされず、必ず自分の目で本当の姿を見極めなさい。みんなが良く言うときも同じですよ。」という意味です。自分に置き換えてみても、根拠のない噂話で評価されてしまったら悲しいことですよね。


CAは毎回同じメンバーでフライトすることはありません。事前にメンバーの名前を調べることが出来ますので、厳しいと噂の先輩の名前がある時はとても緊張したことを覚えています。しかし、そのような先輩でも実際にフライトをご一緒すると、とても熱心に指導をしてくださる本当はとても優しい方だったりするのです。確かに安全に関わることや、お客様にご迷惑がかかるようなことには厳しい指導もありましたが、それは当たり前ですね。仕事なのですから。


新人時代先輩によく言われた言葉があります。ズバリ!「言われているうちが華だと思いなさいよ!」と。当時は何度も震え上がり涙しました。その先輩は自他ともに認める厳しい方でしたが、今思えば本当にそうなのだなと思えるようになりました。愛情がある故の厳しさだったのでしょう。働きやすい職場づくりのため、先輩や後輩、同僚に対しての配慮は必要ですが、CAはお客様第一でなければいけません。お客様に対して以上に、先輩に気を遣い過ぎて業務がおろそかにならないように常に意識していました。


皆さまの職場でも、厳しいと噂のある上司や気難しい顧客などいらっしゃるかもしれませんね。周りの意見や噂話は、個人的な感情や利害関係をともなうこともあり、先入観や偏見があると冷静な判断が出来なくなることがあります。人を評価することはとても難しいことですが、とくに上司や部下に対する評価や判断は重要なことでもありますので、自分の目でしっかり見極めるようにしたいですね。 

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