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中東系ならではの知識も習得!CAの入社訓練ってどんな感じ? (2/2ページ)

藤原 絵里

CAは、入社してもすぐにフライトできるわけではありません。訓練と筆記、実技の試験に合格して初めて、一人前のCAとして飛び立てます。そこに中東ならではの訓練も!?


イスラム教のお客さまのためのmuslim culture訓練

中東と言えば、イスラム教。

100ヵ国以上の国籍のCAが集まっているので訓練は全て英語ですが、中東で主に話されるのはアラビア語。

中東だからこそ、訓練においても機内で最低限必要なイスラム文化に大切なマナーやルール、アラビア語を学びます。





中東だからこそ学ぶ内容とは?

左手は使わない
イスラム教では、左手は不浄のものとされています。

日本ではお客さまには両手で、が基本ですが、イスラム文化では左手は背中の後ろに隠してサービスをします。


女性と男性を隣に座らせない
地上職員が配慮してくれていることがほとんどですが、時々結婚していない男女が隣り合わせになってしまうことも。

安全上、地上でのお席の移動は認められませんが、文化的な理由は例外です。


レディファーストは禁止
イスラム文化は昔の日本によく似ていて、男尊女卑の傾向があると思います。

サービスは男性から。

と言っても、日本と同じように、最近ではレディファーストな男性が増えてきています。


メッカの方向
スクリーンにも常に映し出されていますが、メッカの方向は良くお客さまに聞かれるので把握しておくようにと習います。

また、ラマダン(イスラム教の断食の月)の期間はいつから食事をして良いのか(日の出日の入りの時間)をよく聞かれるので、それも把握しておくように習います。


お祈りの為のカーペットの収納場所
専用のカーペットを持参される方がほとんどですが、機内で貸し出しもしています。


機内で使うえる簡単なアラビア語
「ようこそ」=「アハランワサハラン」

「ありがとう」=「シュクラン」

「さようなら」=「マッサラーマ」

「鶏肉」=「ダジャージ(または、ダガージ)」

「牛肉」=「ラハム」

「魚」=「サマック」

「水」=「マイヤ(または、マイ)」

「はい」=「アイワ(または、タマム)」

「いいえ」=「ラ」

など、簡単な単語を習います。

お客さまの中には、アラビア語しか話せない方もいらっしゃるので、覚えておくととても便利です。




いかがでしょうか?

航空会社の訓練は世界共通のものもたくさんありますが、中東系ならではの訓練の様子、興味深いものがあるかと思います。

厳しい訓練を経て乗務しているCAたち。

ぜひ、中東系航空会社にお乗りの際には、「こんな訓練を受けているんだな」と思っていただければ幸いです。




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