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中東系ならではの知識も習得!CAの入社訓練ってどんな感じ?

藤原 絵里

CAは、入社してもすぐにフライトできるわけではありません。訓練と筆記、実技の試験に合格して初めて、一人前のCAとして飛び立てます。そこに中東ならではの訓練も!?

CAの一番大切な役割

CAと聞けば、優雅で華やかな職業と思う方が多いのではないでしょうか?

しかし、CAが乗務する一番の目的は保安要員として。

機内の安全を守るのが一番の仕事です。

そのために、厳しい訓練を受け、合格した人だけがCAとして乗務できるのです。

それはどの航空会社も同じですが、中東系の航空会社はベースが中東。

生活するのも、訓練も全て中東で行われます。

その中には、中東ならではの訓練も。

今回は、CAが入社後に受ける訓練の様子と、中東ならではの訓練についてお話します。





お客さまの安全を守るため!safety&security訓練



CAの役割は第一に保安。

それぞれの飛行機の、それぞれのクラスのライセンスを取ります。

一度に保有できるライセンスは、一人3機材まで。

最初の訓練で3機材のエコノミークラスで乗務出来るライセンスを取得します。


習得するのは、どの飛行機にも共通する火災時や発煙時、緊急着陸時の対応の仕方。

飛行機ごとの消火器の数や位置、手動でのドアの開け方やボートの膨らませ方など。


座学に始まり、モックアップと呼ばれる飛行機の模型を使って本番さながらの訓練まで行います。

消火器の使い方は、実際にトイレ型の模型を使って、本物の炎を本物の消火器で消火します。

着衣のままプールの飛び込んで、ボートに戻る訓練もありますよ!





お客さまの命を守るfastaid訓練

大人や子供の正常な脈拍数、人工呼吸の方法、AEDの使い方、止血方法、包帯の使い方などの基礎の勉強はもちろん当たり前。

その他、

「顔を真っ赤にして苦しんでいる人と真っ青にして苦しんでいる人の違いは?」
「苦しんでいる人の指がかぎ型になっている時はどう対処する?」
「脳梗塞の疑いがあるのはどんな時?」

など、少し専門的なことまで勉強します。

特に難しく、かつ衝撃的だったのは、機内での出産のお手伝いの方法。

ビデオを使って、勉強します。





お客さまの快適な旅のためのservice訓練



フライトの長さ(短距離、中距離、長距離)だけでなく、路線によっても機内サービスの内容が違います。

「1時間以上のフライトでは温かいお飲みものを用意する。」

「6時間以上のフライトでは、バーサービス、お食事、温かいお飲みものの順番で、6時間までだとバーサービスとお食事は一緒にサービスする。」

など、基本的なことを学びます。


ギャレー(機内の台所)のオーブンの使い方から、コーヒーメーカーの使い方なども基本的なことです。

例えば、「お酒を飲み過ぎているなぁ」と感じるお客様へのおかわりは、工夫して作るよう学びます。

お客様の気分を損ねず、サービスを行いながらも機内の安全やお客様の安全を守る方法を、このように訓練で習得するのです。


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