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「つまらないものですが」の謙遜が生み出した外資系CAの悲劇

羽蘭

日本人なら謙遜の意味として使ってしまう「つまらないものですが」の一言がトラブルに発展!元外資系CAが体験した、文化の違いによる気持ちのすれ違いについてお話します。

文化の違いによる大失敗

筆者がまだ一人立ちして間もない新人の頃、文化の違いで大失敗してしまったことがあります。

それは、日本では美しいとされている「謙遜」。

自分のことを遜って、お相手のことを立てるのが日本では良しとされていますが、対アメリカ人には通用しません。

そんな、私の失敗エピソードをご紹介いたします。



助けてくれたベテラン先輩CA

大型台風による運航スケジュールの大幅な変更により、機種が変わって日本人CAがたった1人になってしまったことがありました。

ブリーフィングでも、当時のつたない英語でまだ新人であること、たった1人で乗務することなどを一生懸命アピール!

そんな時、一人のベテランのアメリカ人CAがとても親切にしてくれました。

使用機材が少し小さくなって人数に余裕ができたので、適宜必要な場所を手伝う人も出たのですが、私のポジションは1人のまま。

その状況を見て、そのベテランCAが「日本人CAはほかにもやることがたくさんあるし、彼女は新人だから彼女のポジションを他の人に担当してもらって彼女は日本人のお客様のサポートに回ってもらったほうがいいのではないかしら?」とパーサーに提案してくれて、パーサーも同意してその日のフライトを無事こなすことができました。

フライト中も筆者のために和食をキープしておいてくれたり、ステイ先でもショッピングモールに連れていってくれたりと、そのトリップ中ずっと面倒をみてくれたのでさびしい思いもせず、本当に助かりました。




どうしてもしたかった御礼

そのトリップが終わり、丁寧にお礼をいってその日は終わったのですが、後日一緒のフライトになることがわかったときにどうしてもお礼がしたい!と何かプレゼントすることにしました。

彼女がどんなものが好きかを会話をヒントに一生懸命考えたり、いくつかお店を回ったりして、最終的に空港では買えないような素敵な日本の扇子をプレゼントすることにしました。

もちろん、時間をかけお店をいくつも回り、包装にもこだわった品です。


いざ一緒のフライトになり、前回のお礼をきちんと言って扇子を渡そうとしたとき、日本の謙遜文化のつもりで「つまらないものですが良かったらうけとってください」と言うと「いらない」と言われてしまったのです。

筆者は遠慮していると思いこみ、なんとさらにつまらないものと強調してしまいました。

すると優しかった態度が急に変わり、「いらないから!」と立ち去ってしまったのです。

その時は、何がなんだか分からずどうして良いのかわからなくなってしまいました。


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