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元CAママ目線で考える「旅育」で身につけたい3つの非認知能力とは?具体例と共に紹介 (2/2ページ)

清水 裕美子

CAとして鍛えられた能力の中で、特に私が感謝しているのが1.臨機応変な対応力、2.コミュニケーション力、3.プラニング力の3つです。2児の母となり旅育に力を入れている今も、旅を通してこれらの能力が身につけられるよう意識しています。具体的に、旅のなかでどのようにこれらのスキルを磨くことができるのか、ちょうど先日三世代旅行で北海道を訪れたので、その時の事例をもとにご紹介していきます。

3.自分で計画して行動する力

CA時代、同乗していたクルー達と解散し、慣れない土地で1人になった時、「自分がしっかりしなきゃ!」と強く感じたことを今でもよく覚えています。


実はそれまで私は人に頼りがちなタイプでした。地図を読むのが苦手で道を歩く時も一緒にいる人に付いていくことが多かったので、東京出身、東京育ちにもかかわらず、数えきれないほど行っているはずの渋谷や表参道、銀座でもよく迷子になるほどでした。


それがステイ先では、事前に得た情報やガイドブックなどをもとに、ホテルのコンシェルジュで道順や所要時間などを確認して自分たちでプランを立て行動することが多かったので、プラニング力がかなり鍛えられたと感じています。


当時よく訪れていたミラノやアムステルダムの市内は地図がなくても歩けるほどマスターし、都内よりも自信を持って歩けるようになっていました。


家族旅行においては、親が完璧なプランを立て、子供はただ受け身で参加するだけとならないように、一部だけでも一緒にプランを考えるようにしています。


■今回の「旅育」では──

今回の北海道旅行で最終日に旭山動物園を訪れたのですが、初日の雨で旅程がずれ込んだため、旭山動物園の滞在時間が予定よりも短くなってしまいました。


限られた時間のなかで、全ての動物を見ることは難しいので、長男と一緒にHPで園内マップを見ながら、見たい動物とその順序を考えることにしました。


まず、赤ちゃんが公開されたばかりのホッキョクグマと、12mもある大水槽やマリンウェイという円柱水槽の中をダイナミックに泳ぐ姿を見ることができると話題のアザラシを見て、最後にペンギンの餌やりの時間に合わせて入り口近くのペンギン館に戻ってくるというプランで、その間にエゾヒグマやエゾシカ、タンチョウなど北海道ならではの動物を入れていきました。



ひらがなとカタカナが書けるようになったばかりの長男は、分からない字は聞きながらも楽しそうにリストを書いていて、動物園を回る時もリスト片手に「次は何番の○○だよ!」とリーダーシップを発揮していました。自分が書いたプラン通り回ることに、達成感を感じたようです。


親が全て決めていたら、ここまで自主的に参加できていなかったのではないでしょうか。

自分で計画して自主的に取り組むことで、同じ経験でもそこから得られるものが大きく変わってくるはずです。



臨機応変な対応力とそれに対するポジティブな解釈、様々な属性の人とのコミュニケーション力、自分で計画して実行する力は、CA退職後も私の人生の大きな武器になり、自信を与えてくれていると感じます。


子供と一緒に、親である私たちも引き続きこれらのスキルアップを目指していきたいですね。

*本記事は著者がForbes JAPANに寄稿したものを一部編集した上で掲載しております。

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