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コロナで語学研修が中止された中学生にCAが「機内で使える英語フレーズ&機内シュミレーション」講座実施

CA Media編集部

コロナの影響でオーストラリアでの語学研修が中止になってしまった愛知県の名古屋石田学園 星城中学校。熱意溢れる生徒さんと先生からコンタクトいただき、中学3年生の東京研修旅行の際に、「機内で使える英語フレーズ&機内シュミレーション」講座を実施いたしました。ここでは、生徒さんと一緒に作り上げた研修の様子とその舞台裏をご紹介いたします。

コロナの影響でオーストラリアへの語学研修旅行が中止に

長引く新型コロナウィルスの影響で、修学旅行や研修旅行などが中止・延期を繰り返しているという学生さんは多いのではないでしょうか。


愛知県の名古屋石田学園 星城中学校もその一つ。


英語に力を入れている星城中学校はオーストラリアでの語学研修を予定していたそうなのですが、コロナの影響で中止になってしまい、代替案として考えたプランもコロナのためことごとく実施が難しい状況になってしまったと言います。


そんな状況でも、「これまで学んできた英語がどこまで通用するかチャレンジしたい」と情熱溢れる生徒の方々と、「生徒たちに学んできた英語を活かせる場を作ってあげたい」と情熱に溢れる教師の方が、CAメディアに連絡をくださいました。


そして、先日東京への研修旅行の際に星城中学校3 年生のクラス向けに「機内で使える英語フレーズ&機内シュミレーション」を実施いたしました。


ここでは、研修の様子とその舞台裏をご紹介いたします。





生徒が企画し、直接交渉!成功体験に繋げる教育方針

まず研修内容については、生徒たちが企画し、講師に直接交渉するという進め方をさせてほしいとリクエストをいただきました。


教師はなるべく介入せずに、自分たちでやり遂げることで、成功体験に繋げたいという思いからだそうです。


自分たちの学びたいことが反映された、自分たちで考えた企画であれば、受動的にならずより積極的に取り組むことができると思うので、素晴らしい方針だと感じました。


また、中学3年生の生徒さんたちがどのようなことを学びたい、体験したいと思っているのかにとても興味があったので、こちらとしてもワクワクしました。



そして、生徒さんたちからいただいた企画が「機内で使える英語フレーズ&機内シュミレーション」という内容。


オーストラリアへの語学研修に向けて学んできた英語を、実際に飛行機に乗ったような環境で試してみたいという思いから企画を作ってくれたそうです。


また、実際に海外に行ったような環境にするため、講義は全て英語で行うということに!


クラスの半分近くの生徒さんが英検準二級に合格しているというくらい、オーストラリア語学研修が中止になってしまっても、皆さん精力的に英語の勉強に取り組んでいるそうです。




丁寧な英語表現を学ぶ!機内で使える英語フレーズ

当日の研修を担当したのは、CAメディア代表の清水裕美子と、CAメディアメンバーで現役外資系エアラインCAのAKANEさん。


まずは講師2名と生徒さんたちがお互いに英語で自己紹介を行います。



その後、「丁寧な英語表現を学ぼう」というテーマで、機内で使える英語フレーズを学びました。


ボーディング中、お食事サービス中、航行中と機内でのシーン別に、知っていると便利なお客様とCA(客室乗務員・キャビンアテンダント)それぞれのフレーズを練習していきます。



【具体例】

Passenger:

When you have a moment, may I please have a blanket? 

お手隙の時で構わないので、毛布を頂けますか?


CA:

Sure, just a moment, please.

もちろんです、少々お待ちいただけますか。




また、「機内アナウンスをやってみたい」というリクエストを受け、コックピットとCAそれぞれの代表的なアナウンスにも取り組みました。






CA・パイロット、お客様役に分かれて機内シュミレーション

英語フレーズの練習が終わったら、次は実際にCA・パイロット、お客様役に分かれて機内シュミレーションを行いました。


複数の役ができるよう、前半と後半で役をローテーションして行います。


講師の2名も適宜アドバイスをしたり、「こんな時はどうするのですか?」といった質問に答えながら見廻ります。


少し難易度の高いフレーズもあったのですが、皆さんしっかりと勉強されていてフレーズが頭に入っていることに驚きました。


機内アナウンスを担当する生徒さんは、実際にみんなの前でマイクを持ってアナウンスをするので、緊張感が漂っています。

ネイティブスピーカーのAKANEさんによる到着アナウンスもあり、実際の機内のような臨場感が生まれました。




交流&質疑応答タイム

最後は、交流&質疑応答タイム。


「CAとしての失敗談や成功談を聞きたい」というリクエストをいただいていたので、講師たちがそれぞれの体験を話しました。


失敗からのリカバリーについての話は、後から「勇気付けられた」というコメントもいただき、後日振り返りを行った際にも多くの生徒さんからもその話があったと先生方からご報告をいただきました。



また、質疑応答では


「なぜCAになりたいと思ったのか」

「航空会社での働き方改革への取り組みは?」

「文化の違うお客様への対応はどのように勉強されているのか」


など、生徒さんだけでなく、先生からも質問があがりました。




研修を終えて 

「研修については生徒に任せている」という言葉の通り、途中スムーズに進まない場面があっても、本当に先生方は一切介入せずに、生徒さんたち自身で解決するよう見守っていらっしゃいました。


成功体験に繋げたいという狙いの通り、研修を終えた際の達成感が、生徒さんの顔から伝わってきました。


また、こちらのクラスの担任教師は、新卒3年目とのこと。大学の卒業式もコロナで中止になり、その後今に至るまでコロナ禍で様々な行事が中止になってしまっていると話されていました。


色々と不安も抱えていらっしゃるということで、研修の後走って追いかけてきてくださり、御礼と質問をしてくださったことに心打たれました。


限られた学生時代、コロナによって多くの制限が生まれてしまっていることはとても残念だと思いますが、今回のようなコロナ禍ならではの出会いに感謝し、CAメディアとして今後も学生や新社会人の方をサポートする取り組みができたらと考えています。


ご希望の方はぜひお問い合わせフォームよりお問い合わせください。






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