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【対談】モデル・谷川りさこ×CA Media代表・清水裕美子!CAメイク&モデルとCAの裏話

CA Media編集部

雑誌やCMでモデルとして活躍する谷川りさこさんと、CA Media代表・清水裕美子のクロストーク! 後半はCAメイクのポイントや、華やかに見えるモデル業とCAの密かな苦労、日常生活に取り入れやすいトレーニングの話題に。モデルとCAとの意外な共通点も見つかりました。

暗い機内で映えるCAメイクは、派手になり過ぎず華やかに

清水 モデルさんや女優さんは、お仕事ですっぴんを見せることもありますよね。メイクでごまかしがきかないのは、すごいなぁって思います。


谷川 CAさんのメイクのポイントはありますか?


清水 飛行機内は照明が暗いので、チークや口紅などで派手になりすぎない華やかなメイクにするのがポイントです。普段と同じメイクだと、どうしても暗い感じに見えてしまうんです。チークも口紅も濃いので、そのまま街に出たら浮いてしまいそうですが、CAの制服だと不思議としっくりくるんですよね。



谷川 たしかに、チークや口紅が濃いめのイメージがありますね。


清水 私が訓練生だったころは口紅ではなくリップグロスだけとか、ナチュラルリップが流行っていたんです。そのメイクで会社に行った同僚は教官に叱られて、「血をなめたような口紅を塗りなさい」と言われて。


谷川 え~~っ! 血をなめたような、って!!(笑) ヌーディなリップが流行っていた時期もありましたもんね。CAさんって、ファンデもしっかり塗ってますよね。たまに濃いめの方もいたり。



清水 特に外資系エアラインは濃いかもしれません。制服のスカーフやエプロンの色に合わせて、アイシャドーもブルーやグリーン、ピンクなど鮮やかなカラーを合わせる人もいます。最近は街でブルーのアイシャドーしてる人ってほとんど見かけませんが、制服のデザインによっては違和感がないんですよ。


谷川 ブルーのアイシャドーって使わないですね。メイクも制服のデザインを意識してるんですね。知りませんでした。


清水 ネイルも日系だとピンクやベージュなどのナチュラルカラーの規定がありますが、外資系だと真っ赤がOKというエアラインもあるんです。ドリンクのサービス時など指先はお客様の目につきやすいので、ネイルが少しハゲていたり規定に合わなかったら乗務できないエアラインもあるんですよ。「肌荒れがひどいときに、上司や先輩から注意されて皮膚科を紹介された」という話も聞いたことがあります。


谷川 でも不規則な生活や生理前など、体調によって肌が荒れるときもありますよね。


清水 はい。ですが、体調管理も仕事のうち、なんですよね。外資系エアラインの中には、メイクでカバーできないほど肌が荒れているときは有給休暇申請をして、治してから乗務に復帰するよう言われる会社もあるそうです。


谷川 厳しいんですね!


清水 お客様には見えない苦労もありますね。



24時間一睡もできなくても、CAは「機内では女優と思え」

清水 モデルという職業も華やかに見えますが、私たちの知らないところで苦労があったら教えてください。


谷川 ファッションの撮影って季節を先取りすることが多いんです。たとえば猛暑のロケで、厚手のニットやダウン、コートを着て撮影するんですね。反対に真冬の海辺で水着の撮影をしたり、キャミソールワンピ1枚ってこともあります。私は寒さよりも暑い方が得意なので、夏はわりと大丈夫ですけど、冬の撮影は体調管理が大変ですね。だからトレーニングで筋肉量を増やすことによって、風邪をひきにくくなると思います。


あとは朝がとっても早い(笑)。撮影の日は、早朝4時集合、5時集合がよくあります。真冬の朝は真っ暗だし、朝帰りの酔っぱらいがいたりして。



清水 早朝のフライトだと、出勤時に朝帰りの人たちとすれ違うこと、あります(笑)。国際線の長距離のフライトだと、24時間寝られないときがよくあるんです。


私の新人時代は、集合時間の2時間前には着いて様々な準備をしていました。機内に乗ってからもさらに準備や作業があります。10時間を超えるフライトだと途中に2時間の休憩がありますが、先輩より先には休めないし、休憩から戻る前にはメイクを直さないといけないので、休めるのは実質1時間から1時間半くらい。ですが、興奮していてなかなか眠れないんですよね。現地に着いてからもホテルまで2時間近くかかったり、そこからみんなで食事に行ったりすると、起きてから丸1日経ってる……なんてことが、よくありました。


お客様の前では疲れた顔を見せられないのと、その間メイクを落とせないのがハードでしたね。



谷川 24時間起きてるなんて、私には考えられない(笑)。それにお客様の前では、常に笑顔でサービスしてるんですよね。


清水 訓練中に教官から「機内では女優と思え」と言われました(笑)。機内にはギャレーというカーテンで仕切られた台所があるんですが、「そのカーテンを開けた瞬間から、あなたたちは女優よ」って。


機内の通路を通るときも口角を上げて笑顔で歩くように言われていたので、乗務が終わって空港内を歩いているときに清掃スタッフの方に微笑んじゃったこともありました(笑)。


谷川 それくらい笑顔が自然に身についているんですね(笑)。私が真似できそうなことって、何かありますか?


清水 訓練中の教室はガラス張りで廊下からも見えるので、通りすがりのいろんな教官に授業風景を見られるんですよ。だから授業中も椅子の背もたれに背中をつけず、常に背筋を伸ばしたままで、膝は開かないようにって意識してました。
 今も電車やバス内で座っている女性の膝が開いていると、気になっちゃいます。私も気を抜くと開いちゃうんですけど(笑)。最初はそれを意識していただけで、内ももが筋肉痛になりました。


谷川 私も意識しておこう(笑)。


清水 訓練所の教室が6階だったのですが、エレベーターは使用禁止だったんです。


谷川 えっ、どうしてですか?


清水 CAは体力勝負の仕事だからです。1階にあるコンビニに行くときも階段で。そうすると、ジムに通わなくても日常生活でも鍛えられるってことを教わりました。

駅でもエスカレーターは使わずに階段。これは今でも意識しています。


谷川 それも訓練なんですね。CAさんって、すごい!





常に見られている意識があるのは、モデルとCAの共通点

清水 谷川さんは来年30歳を迎えるんですよね。20代のうちにやっておきたいことはありますか?


谷川 ファッションだけじゃなくて、表現者としてもっと映像のお仕事にも挑戦していきたいです。そのために演技力を磨きたいですね。最初はできなくて当たり前だから、勉強したり練習したり、努力の積み重ねなのかなって。モデルになるときもそうだったように、きっとお芝居も同じだと思います。あと、お仕事とは関係ないんですけど、スカイダイビングをやってみたいです!(笑)


清水 スカイダイビング! 高いところ、お好きなんですか?


谷川 いえ、怖いですけど、死ぬまでにやってみたいなって(笑)。


清水 お芝居で挑戦してみたい役はありますか?


谷川 菜々緒さんのような悪女役を演じてみたいです。


清水 似合いそう!(笑) 谷川さんは169センチで背が高いし、個人的にはCA役も見てみたいです。


谷川 以前ショートドラマで、CA役をやったことがあるんです。髪をピシッとまとめて、たしかに赤い口紅でした(笑)。制服を長時間着ていると肩がこりそうだったので、CAさんってすごいなぁって思いました。


清水 CAの制服は、デザイン変更のタイミングで採寸するまでは、勝手にサイズを変えられないんです。オーダーメイドのエアラインもあって、太っても痩せてもダメなんですよ。


谷川 体型のキープにシビアなのはモデルも一緒です。常に見られているというのも同じですね。


清水 お話を伺って、美に対する意識や体力勝負とか、CAとモデルさんって意外と共通してることが多いなぁと感じました。


谷川 私もです。それに今度、飛行機に乗るときは、今まで以上にCAさんに注目しちゃいそうです(笑)。




PROFILE
谷川りさこ
1990年5月29日生まれ。大阪府出身。
雑誌『GINGER』、『andGIRL』のレギュラーモデルとして活躍中。2018年9月にリアリティ番組『テラスハウス』軽井沢編に入居して話題に。モデル活動のほか、ドラマ、CMなど、幅広く活躍。インスタグラムのフォロワー数は、21万人を突破。


清水裕美子
CA Media Agency代表取締役。元日本航空客室乗務員。CAの美容法を分析・体系化し、CA流美容コンサルタントとしてセミナー、執筆活動を通して発信。著書「キャビンアテンダント5000人の24時間美しさが続くきれいの手抜き」(青春出版社)。2歳男児の母。


撮影/山田久美子 取材・文/都丸優子 企画/ハニーコミュニケーションズ



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