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話題の「発酵」を学ぶ親子で参加する『夏休みこうじ作りワークショップ』が開催!

CA Media編集部

こうじ菌は、パン、しょうゆ、みそなどをはじめ、日本酒や焼酎、みりんをつくるために欠かすことのできないもの。来年は「日本のこうじ菌を使った伝統的酒造り技術」のユネスコ世界文化遺産登録を目指しています。お米を蒸し、こうじ菌の種をまいて米こうじや甘酒づくりを通し、こうじ菌や酵母の神秘的なパワーを学ぶ3日間のワークショップをレポートします。

ユネスコ世界文化遺産登録を目指す“日本のこうじ菌を使った酒造り技術”を親子で体験


私たちの身近にあるパン、ヨーグルト、しょうゆ、みそや日本酒などは、こうじ菌と酵母菌という2つの微生物の力を利用してつくられています。こうじ菌は、しょうゆ、みそ、日本酒や焼酎、本みりんをつくるために欠かすことのできないものです。今から1,000年以上も前から始まったといわれるこうじ菌を使った酒造りは、日本各地でそれぞれの気候や風土に合わせて発展を続け、さまざまな日本酒、本格焼酎や本みりんが生まれ受け継がれてきました。


こうした“日本のこうじ菌を使った伝統的酒造り技術”が来年のユネスコ無形文化遺産登録を目指しています。


今回は、私たちにとって身近な食材の源泉となっているこうじのパワーを学ぶため、お米を蒸し、こうじ菌の種をまいて育て、こうじ菌や酵母の持つパワーを探るワークショップに参加してきました。


このイベントは、日本酒造組合中央会他の協力により開催され、昨年に続き2回目の開催となります。今回はこうじ作りを通じて親子のふれあいや夏休み自由研究の課題としてなど、こうじ菌の不思議な発酵の力を実体験していただくことを目的に開催され、抽選で選ばれた4組の親子が3日間プログラムを体験しました。講師は、日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会の宇都宮 仁副会長にレクチャーを受けながら行われました。



米麹を作るために洗米から蒸して種麹を撒き、こうじ菌を育てるまで


1日目の工程は、米こうじを作るための作業を体験するプログラムです。今回、こうじ作りに使用するお米は“酒米の王様”として、酒造好適米の最高峰といわれる「山田錦」を精米歩合60%に磨いたものを300gほど計量します。





まず、お米をやさしく洗いながら9分間水分を吸収させ、桶の中で30分以上水切りを行います。その後、1時間程度お米を蒸します。





蒸しあがったお米を蒸し器から取り出し、40℃程度まで冷やし、種麹(1g)を2~3回に分けてまんべんなく撒きます。





その後、33℃で発酵器の中に入れ、2昼夜、約33℃の温度を保ちながらこうじ菌を育てていきます。





2日目は、甘酒づくりと酵母の力の実験などを体験


米こうじづくりの2日目は、固くしまったお米を丁寧にほぐし、布でくるんで再び発酵器に戻す作業のみなので、その時間を活用し甘酒づくりと酵母の実験などを体験します。


甘酒づくりは、レトルトのパックご飯100gに乾燥麹100g、70℃のお湯300mlを用意します。まず、保温ポットにお湯を注ぎ乾燥こうじを加えます。その後、レンジで温めたパックご飯を加え60℃にします。乾燥こうじは黄こうじと白こうじの2種を用意していただきました。黄こうじの特徴は甘味のあるものに仕上がり、白こうじは酸味が強い味わいになります。例えば甘酸っぱい味がお好みの場合は、黄こうじと白こうじを半々にしたり、甘めを強めほんのり酸味にしたいのであれば、黄こうじの比率を高めにするなどお好みでブレンドすることも可能です。








<甘酒レシピ>

パックご飯 100g

乾燥こうじ 100g 

お湯(70℃) 300ml

ステンレスボトル 800ml


ここから20時間後に甘酒が出来上がります。翌日の出来上がりを楽しみに待ちます。


また、酵母が糖分を分解するときに発生する二酸化炭素が風船を膨らませるという酵母の力を可視化する実験やこうじ菌を約1,000倍に拡大したペーパーモデルが作れるコウジカビペーパーモデルの工作体験も行われました。





ワークショップ最終日(3日目)に手づくりの甘酒、そして米こうじが完成



いよいよ、45時間かけて米こうじがついに完成の日を迎えます。時間が経つごとにこうじ菌が変化を見せ、育っていく姿を観察することができました。







手作りの甘酒も出来上がりました!白こうじ、黄こうじだけを使ったグループや両方をブレンドしたグループなど、各グループで作った甘酒の味わいの違いを飲み比べてみました。







このように甘酒は自宅でも簡単に作ることができます。甘いのが苦手な方には白こうじを使い、酸味のある味わいのものが作れたり、また、黄こうじ、白こうじをブレンドし、味を調整するなど、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。


最後にデンプン液をつくり、こうじから抽出した酵素液を加えて酵素の働きを観察する実験や作ったこうじ菌の顕微鏡観察を体験。こうじ菌の不思議な力を観察しながら、楽しく実験も体験できた3日間となりました。









今回は、親子参加でしたので「食育」を兼ねて行いこうじの魅力を探りましたが、美容においても発酵食品を日常に取り入れている女性も多いと思います。


これからユネスコ無形文化遺産登録も間近ということもあり、これからますますこうじが持つ発酵パワーに注目が集まることと思われます。私たちの身近な食生活に溶け込んでいるこうじ。ぜひお料理でもこうじを使って、ご自身の好みのお料理のレパートリーに加えてみてはいかがでしょう。




日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会: https://note.com/koji_sakezukuri/

日本酒造組合中央会:https://www.japansake.or.jp/

協力:(独)酒類総合研究所/(公財)日本醸造協会/飯田商事(株)/(株)糀屋三左衛門












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