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心がラクになる!「論語」に学ぶ職場での人間関係を良好にする考え方 (2/3ページ)

さくら

2500年以上も読み継がれてきた『論語』には、人間の本質を捉えた、人生の指針となることがたくさん書かれています。職場での人間関係にも役立つ、心がラクになる章句を、CA時代の経験も踏まえてご紹介します。

人からの評価を気にする前に、まずは人のことを理解する

『子曰く、人の己を知らざるを患(うれ)えず。人を知らざるを患う』(学而第一)


これは、「人が自分の実力や仕事を認めてくれないと嘆くことはない。自分が人をよく理解出来ていないことこそ心配すべきなのだ。」と言っています。「こんなに頑張っているのに先輩は全然分かってくれない!」と思った経験が私にもあります。


自分が一生懸命やっているのにそれが人に認められないと、不満を持ってしまうことがあります。人は誰でも、褒められたい、認めてほしいと思うものです。早く認められたくてあれこれしている時にこの言葉を思い出し、とても励まされます。人が自分を認めてくれようがくれまいが、やるべきことをやれば良いと気がつくと不平不満がなくなり、焦ったり慌てたりせず、冷静になれるのです。

CA時代、「仕事ができるね!」「○○さんに任せておけば安心だわ!」といつも言われている同期がいました。同期からもとても信頼される仕事のできる子でしたので、先輩から評価されるのも当然だと思っていました。その子をよく見てみると、毎フライト後に自分を振り返り、「こんな方法でやったら何分でミールサービスが終わった」、「こんなことをすると周りのクルーが働きやすくなり、スムーズに出来た」などとまとめたノートを作っていたのです。自分が認められないと気にする前に、出来る人を観察してみると、自分の努力や能力がまだまだ足りないことに気づくことも出来ます。

自分が自分を知らないのに、他人が知るはずもありませんよね。自分自身を知り高めていくことが、人に自分を認めてもらうことにもつながっていくのだと思います。 また、人の能力を正しく見る目がないと、自分が人の上に立つ立場になった時、良い人材をまわりにおけなくなってしまいます。

同じような内容でもう一つあります。 

『人知らずして慍みず、亦君子ならずやと』(学而第一)

これは、「自分の努力が認められなくても気にしたり、人を恨んだり、不平不満を抱かないのは理想的な人ですね。」という意味です。目標に向かって淡々と努力を続けるということは、とても立派なことですよね。「人に認められたい」という欲が強すぎると自分さえ良ければという考えに陥りやすくなります。人に褒められなくても、認められなくても、志高く努力を続けていくことが、結果として実を結ぶのかもしれませんね!

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